台湾アートの旅

台湾市美術館1館、2館と藤本宗介がリノベした南埕衖事をめぐるアートな1日


台湾アートの旅、まず訪れたのは台南市美術館1号館です。

台南市美術館は新旧の2つの美術館があり、それぞれ1館、2館と呼ばれています。

1館は1931年に建てられた台南警察署をリニューアルした建物で、正面玄関の丸みを帯びた形は警帽らしいです。当時は台湾は日本の統治下だったこともあり、設計は日本人の梅澤捨次郎氏です。

さっそく中に入ってみると、建物の中もレトロでいい感じ。

展覧会は「温度」というタイトルで、蒲父子による展示で、こちらも新旧の彫刻の変遷も楽しむことができました。

美術館の中で素敵だったのはガジュマルの木を取り囲む中庭。つい忘れがちですが、台湾は沖縄県石垣島とほぼ同じ緯度にあるんですよね。

一階には建物の構造や歴史の展示があり、梅澤捨次郎についても紹介されていました。

1館を後にして向かったのは、徒歩5分のところにある台南市美術館2館。

2館は2019年にオープンしたばかりの新しい美術館です。真っ白な幾何学模様は台南を象徴する鳳凰花を表現。日本の建築家である坂茂と台湾の石昭永事務所との共同設計で建てられだということです。

中に入ると透明な屋根からは、中央の大きな吹き抜けを通して、太陽の光が燦々と降り注いでいました。

まず向かったのは最上階のレストラン。

おしゃれな空間はもちろんのこと、出てきたお料理も滋養にあふれていて、目にも舌にもおいしいメニューでした。

食後は、館内にある展示室を見てまわりました。

私が訪れた時は、大規模展覧会はなく、小規模な現代アートの展示室が多数ありました。

どの展示室も中央の吹き抜けに面していて、美術館としての一体感を感じさせる素晴らしい作りになっていました。

台南市美術館2館を出て街の中心部を歩いていると魅力的な建物を発見。

建物の前の看板を読むと、なんと大阪関西万博の大屋根リングを作った藤本壮介氏がリノベーションした建築でした。

これはなんとしても見てみたい。恐る恐る中に入っていくと、裏手が入り口になっていて、この建物は見学できることが判明!さっそくチケットを購入しエレベーターで最上階へ。

どこにもつながっていない階段、辿り着く方法のないスペース、めちゃくちゃ低いにじり口を入るような空間。

どれもアート好き、建築好きにはたまらない仕掛けでした。今回のアート旅での偶然の出会いに感謝です。

次に向かったのは、蝸牛巷。通称カタツムリ通りです。入り組んだの路地のあちこちに、思い思いのカタツムリのオブジェが飾られていました。

そこから10分くらい歩いたところにあるのが、「神農街」と呼ばれるレトロな雰囲気が残るストリートです。

ここではのんびりとコーヒータイム。すると隣のお客さん?お店の知り合いらしき人?が、お菓子を分けてくれました。素朴で美味しい。歩き疲れた足も糖分で蘇りました。

ホテルへの帰り道にある食堂で、蝦仁飯とはまぐりスープを食べて、今日はおしまい。

明日は高雄方面に向かい、その後台北市に向かいます。

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