スペイン編

トレド大聖堂(カテドラル)はまるで美術館 トレド観光でここは外せない!

「思いっきり町歩きをするぞ!」と街に繰り出したのですが、最初に入ったカテドラルがあまりに素晴らしくて、ついつい長居をしてしまいました。

東ローマ帝国時代、トレドにはスペインカトリック教会の首位聖職者である大司教座が置かれていて、それにふさわしい教会をということで、トレドのカテドラルは作られたそうです。13世紀の初めから15世紀の終わり、約250年歳月をかけて建てられ、スペインゴシック建築の最高峰と言われているそうです。

教会を目指して歩いていると、狭い路地の向こうに扉が見えます。しかしこの扉から入場することはできません。

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また路地を引き返し、道案内の標識に従い歩いて行くと、カテドラルのファサード前の広場に出ます。

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ゴシック建築らしい石造りの重厚感に圧倒されます。

しかし入り口はここでもなくて、ファサードの角を曲がったすぐ向かい側に、チケットセンターがあります。

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チケットを購入すると、オーディオガイドが付いてきます。オーディオガイドは英語版しかないのですが、料金の中にすでに含まれているので、利用することにします。

なおオーディオガイドを借りる際には、デポジット代りにパスポートを預ける必要があります。

いよいよカテドラルの中に入ります。色々な人がブログで絶賛していますが、そのきらびやかさと美しさ、お宝の数々は、私の期待をはるかに超えたものでした。

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美しいステンドグラスの入った薔薇窓

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ゴシック様式の主祭壇

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高さ30mの金色の主祭壇は、今まで見たことがない程、きらびやかさです。

バロック様式のトランスバレンテ

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トレドの守護神の白いマリア像と、細かな彫刻の椅子が素晴らしい聖歌隊席

(中での撮影は禁止でした)
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しかしアート好きの私の心を捉えたのは、聖具室に展示されている絵画の素晴らしさです。

祭壇画として展示されているエル・グレコの「聖衣剥奪」は彼の初期の傑作です。

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「聖衣剥奪」は、まわりの兵士の手が、キリストの聖衣を引き裂こうとしている、その一瞬を描いています。また、キリストの頭より上に群衆が描かれているという構図が、物議を醸した作品でもあるそうです。

これ以外にも、エル・グレコの多くの作品に加えて、ラファエロやティッツァーノ、ゴヤ、カラヴァッジォの作品などがあり、美術館さながらです。

ほんの一部ですが紹介すると・・・

エル・グレコの作品は、この他にもたくさんあります。

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ラファエロ

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カラヴァッジョ

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ティツィアーノ

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回廊にも美しい壁画が描かれています。

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中庭に面した回廊から見る鐘楼も素敵でした。

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カテドラルを堪能した後は、エルグレコ美術館に向かうことにします。

トレド旧市街の美しい街並みが続きます。

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ユダヤ人街を抜け、トレド旧市街の西南の端あたりにエルグレコ美術館はあります。

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すぐ近くに展望スポットがあり、川の対岸眺望を見ることができます。

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エルグレコ美術館は、オルゴール箱のような、小さいけれど色んな楽しみが詰まった美術館でした。

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エルグレコの十二使徒の連作が、ズラーっと並んだ展示は圧巻です。

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「トレドの景観と地図」は、トレドの街並みと地図を手にするエル・グレコの息子が描かれています。この作品をここで見るだけでも、来館する価値がありますね。

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この他にも、エルグレコの作品はもちろんのこと、エルグレコの弟子が描いた作品や、企画展などもありました。

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なぜか洞窟もありました。

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中世の、趣のある建物の中に入れるというのも楽しいです。

だんだん帰りの列車の時間が近づき、サント・トメ教会に行くか、どこかで休憩するかで悩みます。

サント・トメ教会には、エルグレコの大作があり、是非とも訪れたい教会だったのですが、気温35度の中歩き続け、かなり疲れてきました。へとへとで教会を訪れても作品を楽しめないと思い、今回は諦め、冷たい物を飲んで休憩することにしました。

トレド名物の「マサパン」 を食べてみました。形は餃子みたいですが、味はかなり甘いです。

糖分を補給できたかな。

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明日はバスク地方、ビルバオに向かいます。