東欧縦断の旅

マルタの最終日は、カラヴァッジョの最大の作品「洗礼者ヨハネの斬首」の待つ聖ヨハネ大聖堂へ


こんにちはしーちゃんです。今日はマルタ共和国滞在の最後の日となりました。そしてマルタでの1番の目的、聖ヨハネ大聖堂を訪れる日です。

なんといっても聖ヨハネ大聖堂には、私の大好きな画家、カラヴァッジョの大作「聖ヨハネの斬首」と、「聖ヒエロニムス」が飾られているのです。

カラヴァッジョは誰もが知る天才画家ですが、他の画家にはない経歴を持っていることでも有名ですよね。喧嘩っ早い性格で、度重なる傷害事件ののちついには殺人事件まで起こしてしまいます。しかし死刑判決が出たローマを逃れ、ナポリそしてマルタへ。カラヴァッジョの作品を求めるパトロンも多かったんですね〜。

ここマルタでは騎士団の庇護を受け、さらにはナイトの称号も得たそうです。ヨハネ大聖堂の作品は、そんな時期に描かれました。しかし残念なことに、カラヴァッジョはマルタでも傷害事件を起こし、この地からも追われることになってしまいます。最期は病気であっけなく亡くなってしまう数奇な人生もまたドラマチックなのかもしれません。

聖ヨハネ大聖堂へは、一昨日ミサを見た正面からではなく、横にある入り口から入るようです。ビジターズエントランスと書かれた入り口には十字軍のマークが。

さて聖ヨハネ大聖堂ですが、なんと入場料にで日本語の音声ガイドが含まれています。

まず大聖堂に入って驚いたのが、床のモザイク画の素晴らしさです。大理石で描かれたモザイク画が、足元に描かれていて、その上を歩くのが申し訳なくなるほどです。

ところで聖ヨハネ大聖堂は、マルタ騎士団によって建てられた教会ということで、とてもユニークな作りになっています。

それはマルタ騎士団が当時、主に8つの国から構成されていたので、主祭壇を取り囲んで8つの国それぞれの礼拝堂が設けられているのです。そしてその一つ一つがとても素晴らしいのです。

当時のマルタ騎士団を構成していた8つの国を紹介すると、

・イタリア

・ドイツ

・フランス

・オーヴェルニュ(中央フランス)

・プロヴァンス(南フランス)

・イングランド

・アラゴン王国(スペイン)

・カスティーリャ王国(スペイン)

それぞれの国の有力貴族の人がマルタ騎士団となっているので、聖ヨハネ大聖堂の建設には莫大な寄進が集まったそうです。教会の天井画、床のモザイク画、そしてそれぞれの国の礼拝堂、全てがとても豪華絢爛。バロック様式の教会の最高峰ですね。

そして天井を見上げると、洗礼者ヨハネの一生が描かれた大スペクタル作品が。

ちなみに、大聖堂は教会の2階にも上がれるので、より近くで天井画を観ることもできました。

そして最後にカラヴァッジョの絵を観るために、絵画の飾られた部屋に入っていきます。

目の前に現れた「洗礼者ヨハネの斬首」

縦3.7メートル、横5.2メートル。カラヴァッジョ作品のうち最大であり、生涯で唯一つ彼の署名が記されています。

美術館にではなく、ここに飾られるために描かれた絵がそこにあることに感動しました。

そして右には「執筆する聖ヒエロニムス」。中央に飾られた作品のドラマティックな構図とは対照的な静かな作品です。

しばしこの空間いられる幸せに感謝し、聖ヨハネ教会を後にしました。

さてマルタ共和国の次は、約1か月に及ぶこの旅の最終目的地ギリシャのアテネ。また新たな感動が待っている予感。

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